３月５日（金） 　映画を見た。"カリア"というタイトルのアクション映画で、言葉が解からなくても、しっかり理解できた。見事なほど、単純なストーリーで途中、１０分ほどのインターバルをはさみ、恋あり、涙あり、笑いありの３時間であった。充分楽しむことができた。 　今日、このベナレスは、朝から雨が降ったり止んだりのすっきりしない空模様で、ホテルでボケッとしているのも芸がないので、沐浴場の近くにある映画館に出かけてみた。 　６ルピーの２階席に陣取って、サモサを食べたり、チャイを飲んだりしながら、ゆったりとした気分で映画を楽しんだ。２階席はガラ空きだったが、４ルピーの１階席は、ほぼ満員で、画面のヒーローが悪党をこらしめる場面になると、さかんに口笛や拍手、歓声が湧き上がった。映画は、インドの人々にとって、最も身近な最高の娯楽になっているらしく、何処へ行っても映画の看板やポスターを目にする。インドの映画は、ミュージカル仕立てである。タクシーの運ちゃんが口ずさむ歌や、レストランやレコード店で流れている曲は、ほとんどが映画音楽らしい。 　インドは今、ムービー全盛時代である。

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