３月１３日（土） 　僕は何処へ行っても"ネパリーに似ている"といわれる。 　インドでもそうだったが、ラビーやウォームも時々口にしている。日本人とネパール人の顔つきはよく似ているが、僕の場合、日に焼けて肌が浅黒くなっているのと、昨日買った民族衣装を身にまとっているから、ひょっとすると旅の日本人さえも、僕をネパール人に見間違えるかも知れない。 　夕方、ホテルの近くにあるレストランで食事を済ませ、お金を払うためにレジの方へ行ったら、ちょうど食事に入ってきた若いネパール人の男ふたりに声をかけられた。現地語で話しかけてくるので、何事かと一瞬とまどってしまったが、どうも僕をレストランの従業員と勘違いしていたらしい。僕が事情をのみこめず、ボケーッとしていたので、ふたりはこのウスノロ従業員に対していらついてきたのだろうか、少々口調が荒っぽくなってきた。そこへ、店の主人が現れて、ふた言み言彼らと言葉を交すと、ふたりは口を揃えるように"アー・ユー・パッセンジャー"ときた。僕が"イエス"と答えると、あやまりもせずにあきれた顔をしてテーブルの方へ行ってしまった。ホテルに戻ってから、その事をラッキー氏とＴＡＫＥさんに話すと、ふたりとも大げさに笑って"当然当然。"といっていた。 　夜９：００頃、チャー（チャイ）を頼みに一階のマネージメント・ルームへ行ったら、先程レストランで会ったふたり連れのネパール人がいた。彼らもこのホテルに泊まっているらしい。ふたりは僕を見かけると、ばつの悪そうな顔をして、かすかに笑った。

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